183p池田思想の源流『若き日の読書』を読む 2023.4月号
第16回 ソクラテスの正義と「死」
筆者はこの原稿を病室で書いている。
さて、火曜、木曜、土曜に筆者は都内の大学病院で血液透析を受けている。一回四時間だ。
2024.12.22
183p池田思想の源流『若き日の読書』を読む 2023.4月号
第16回 ソクラテスの正義と「死」
183p
筆者はこの原稿を病室で書いている。
183p
さて、火曜、木曜、土曜に筆者は都内の大学病院で血液透析を受けている。一回4時間だ。
184p
もっと宗教的に考えると、私はまだこの地上で果たすべき使命を終えていないのかもしれない。
184p
筆者が池田大作創価学会第三代会長と創価学会員から学んだのは「生も歓喜、死も歓喜」という死生観だ。
185p
「生も歓喜、死も歓喜」という創価学会の教えを、ことなる宗教を信じる筆者も抵抗感なく受け止めることができる。同時に私の健康回復をながって、多くの創価学会員が題目を送ってくださっていることを実感している。この事実が私に力を与えてくれる。キリスト教徒の友人たちも私のために祈ってくれる。筆者のために祈ってくださるすべての人に感謝するとともに、残りの人生では怠惰に陥ることなく自らの使命を果たさなくてはならないと決意を新たにした。
185p
この関連で本年一月十一日、池田大作SGI(創価学会インターナショナル)会長が発表した「ウクライナ危機と核問題に関する緊急提言」『平和の回復へ歴史的想像力の結集を』が歴史的重要な意味を持つ。連立与党の公明党の支持母体は創価学会だ。しただって、池田氏の緊急提言は現実の政治に影響を与える。にもかかわらず、マスメディアで大きく扱われていないのが不思議である。
池田氏はウクライナ戦争を自らの戦争体験と結びつけている。
186p
また、徴兵されて目にした自国の行為に胸を痛めていた私の長兄が、戦地で命を落としたとのしらせが届いた時、背中を震わせながら泣いていた母の姿を一生忘れることができません。
186p
この緊急提言で重要な荷は、池田氏がウクライナ戦争についてロシアによる侵略という認識を表明していないことだ。停戦を実現することを現実的に、考えるならば「お前たちは侵略国だ」と非難されている状況でロシアが交渉の席に着く可能性はないからだ。池田氏は具体的に以下の提案を行う。そこで私は国連が今一度、仲介する形で、ロシアとウクライナをはじめ主要な関係国による外務大臣級会合を早急に開催し、停戦の合意を図ることを強く呼びかけたい。その上で関係国を交えた首脳会合を行い、平和の回復に向けた本格的な協議を進めるべきではないでしょうか。
筆者も池田氏の提言を全面的に支持する。
186p
いずれにせよ、ウクライナ戦争は膠着状態に陥る。その時に池田氏が提唱した方式での停戦が実現する。政治家や国際政治学者にはうくらいな戦争の表層しか見えないが、池田氏には情勢を正確に把握するとともに、その背後にある人間の心の動きをとらえることができる。だから時代の先を見通した実現可能性を持つ提言を行うことができるのだ。
187p
プラトンだけでなく、池田氏もソクラテスは最も幸福な人であると考えている。
188p
天皇の名によって不敬罪や治安維持法違反で被告人に有罪を言い渡した。創価学会の牧口常三郎初代会長、戸田城聖第二代会長は軍部政府によって捕らえられ、牧口氏は獄中死した。当時叙勲は最高のもてなしであった。この過去を記憶しているから、池田氏自身は日本国家から叙勲を受けないのだと筆者は見ている。池田氏にとっての価値基準は国家ではなく仏法だ。
188p
ソクラテスも「生も歓喜、死も歓喜」という価値観をきょうゆうしているのだ。むしろ哀れなのは不正な判決を言い渡した陪審員に対してこう述べる。
189p
彼は『弁明』の最後に「善き人には、生きている時も、死んでからも、悪しきことは一つもない」と。
189p
創価学会の牧口常三郎氏も捜査当局に迎合し、罪を認める上申書を書いていれば、獄中死することはなかったかもしれない。
2023年2月12日 脱稿
池田思想の源流『若き日の読書』を読む 2023.5月号
第17回「師弟」は人間最極の道
183p
前回連載は入院中の病室で書いた
退院後、整体院に通うと、今までの痛みが嘘のように取れた。
続く
197p
二〇二三年の現時点で、もう一度、十三世紀末に熱原地域(富士市厚原)で日蓮大聖人門下が受けたほう難について思い起こすことが重要なのだ。2023年1月15日 脱稿
196p
「私はたとえ何度か殺されたとしても、今の活動以外はしないだろう」という信念は、ソクラテスだけでなく、牧口常三郎、戸田城聖、池田大作三代会長に共通している。
194p
信仰における真理は具体的だ。この春の統一地方選挙において、創価学会員が価値観を共有し、それを政治の世界で活かしていこうとする公明党の候補者を応援することは、人生の中心に信心を据える創価学会の教えに適合したごく自然な動きである。
2024.8.7
194p
太平洋戦争中に当時軍部政府が創価学会の牧口常三郎初代会長、戸田j城聖第二代会長らを逮捕、拘束したのは、まさに権利力に対して牧口氏らがひれふさなかったからだ。
2024.8.6
193p
池田氏の思索の跡を追体験することが現下の危機を我々あg克服するためにとても役に立つ。宗教人にとって本書は究極の実用書でもある。
2024.8.1
192p
池田大作創価学会第三代会長の『若き日の読書』は、古今東西の書物を通じて、世界広宣流布のためにたたかっていくための智慧を読書によって体得していく過程を示した重要な作品だ。
2024.7.29
第15回信じる正義に生ききる 20233月号
192p
筆者が池田大作第三代会長を尊敬するのは、池田氏が宗教人として「然り」「否」かを表明し、悪に直面したときはそれを問う姿勢を明確にし、」勝つ」実践しているからだ。
2024.7.28
209p
牧口氏は獄中死したが、その魂は戸田氏に継承された。そして戸田氏は牧口氏の信心を戦後の創価学会の躍進という形で一層発展させた。戸田氏を永遠の師匠とした池田大作氏も、選挙違反容疑で不当逮捕された(大阪事件)が、裁判で無罪を勝ち取った。このように難が降りかかっても、つねに創価学会はそれを克服し、一層強化され、世界宗教形成への道を歩んでいる。創価学会は常勝の教団なのである。(2022.12.12 脱稿)
2024.7.26
209p池田思想の源流『若き日の読書』を読む
日蓮大聖人は鎌倉幕府によって命を奪われる危険にさらされた。仏の加護で死刑をまぬがれることができたが、佐渡に流罪された。しかし、日蓮大聖人はこの難と立ち向かうことによって仏教を世界宗教とする基盤を構築したのだ。
2024.3.9
208p池田思想の源流『若き日の読書』を読む
プラトンは、ソクラテスの感化の力を「シビレエイ」にたとえている。「シビレエイが、自分自身がしびれているからこそ、他人もしびれさせる」とは、ソクラテスが語った有名な一節であるが、まさに青年プラトンの闊達な魂は、ソクラテスに完全に「感電」したといってよい。
2024.2.7
208p池田思想の源流『若き日の読書』を読む
大聖人は、釈尊の真意を説いた法華経の題目を末法の世に弘め、経典に説かれる通りの大難を受けました。また、創価の三代会長もまた、大聖人が残された御書根本の闘争を貫き、ありとあらゆる迫害を受け、大聖人の思想と行動を、命を賭して現代に蘇らせ大聖人の御遺命である世界広宣流布を現実のものとしたのです。
その三代会長、なかんずく池田先生を師匠と定め、御書や学会指導を学びながら広布の活動に励むことが、成仏、人間革命の道なのです。
2014.1.8
207p池田思想の源流『若き日の読書』を読む
池田氏は戸田氏という生涯の師、正確に言うと生死を超えた永遠の師匠に出会うのだ。プラトンにとってもソクラテスは永遠の師匠だった。
2024.1.5
池田思想の源流『若き日の読書』を読む 206p
創価学会の歴史では、不当逮捕によって拘留中に死亡した牧口常三郎初代会長がまさにそのような生き方を貫いた。信じる宗教や思想(哲学)は異なっていても、人生全体を貫く人間の生き方として、牧口氏とソクラテスの生き方は似ているのだ。
2023.12.25
池田思想の源流『若き日の読書』を読む
第14回 生死を超えた永遠の師弟
ソクラテスがなければプラトンがなかったように、プラトンがなければいくらソクラテスも人類の血液に滋養を贈ることが出来なかったであろう。
2023/12/12 17:47
池田思想の源流『若き日の読書』を読む
第21回ペスタロッチと『少年日本』
この原稿は筆者は病室で書いている。筆者は、六月二十七日に東京女子医科大学附属病院(以下、女子医大)で腎臓移植手術を受けた。
手術は成功した。
筆者の場合は生体腎移植でドナーは妻だ。
ただし、その直後に実に不思議なことがあった。
「南無妙法蓮華経」
「南無妙法蓮華経
「南無妙法蓮華経」
という題目がゆっくりした声で三度聞こえてきた。男性の低い声だ。筆者の手術中、多くの創価学会員が題目を送ってくださった。
その誠意が筆者の心に感応したのだと思う。
題目が聞こえてきた後、知り合いの創価学会員がたくさん出てきた。大阪の女性部の方から「佐藤さん、あんたは今世はキリスト教徒でいいよ。いずれ私たちの仲間になるのはわかつているんだから」と言われたことを思い出した。筆者はその女性部の方に「私はキリスト教から改宗することはないと思います。私は他宗の信者ですが、創価学会員の価値観、生命観、人間主義は正しいと考えています。創価学会の広宣流布、世界広宣流布を妨害する勢力とは私は戦います。それに私は池田大作僧が学会第三代会長を心の底から尊敬しています」。だから朝日新聞出版から『池田大作研究』を上梓したのです。」などと詳しく説明している。
今回は、術後の痛みがまったくなかった。麻酔医の菊池先生の見事なケアのおかげだ。と同時に痛みがないようにと同志社大学神学部の友人たちと創価学会の友人たちが祈ってくれたことが、大きな効果を上げたと考えている。
腎移植手術が成功し、筆者の寿命が延びたのも、この世でやるべき使命がまだあらからだと受け止めている。やりたいことはいくつもあるので、少し時間をかけて整理したい。
驚いたのは、手術後二日目に、体感が透析を導入する三年前に戻ったことだ。筆者の生命力を創価学会員が強めてくれたことだと思う。この恩義に報いることも筆者にとって重要な課題だ。まず、日蓮大聖人の『報恩抄』を勉強してみようと思う。
2023.9.22
文学A